~トップ3は沖縄県、福岡県、鹿児島県と、泡盛・焼酎などの醸造発酵文化が盛んな地域~
平成28年2月26日
NTTタウンページ株式会社
NTTタウンページ株式会社(代表取締役社長:岡田 昭彦、本社:東京都港区虎ノ門3-8-8)は、タウンページデータベース(職業別電話帳データ)を活用してさまざまなマーケティング情報を提供しており、自社が運営する商品紹介サイト(http://tpdb.jp/)では、毎月独自の都道府県ランキングを発表しています。
健康食品で思い浮かぶものは何ですか。普段の食生活からは摂取しにくい各種ビタミンなどのサプリメントをはじめ、豆製品やお茶、酢など毎日の食事に取り入れやすい健康に良い食品そのものなど、さまざまなものがありますね。実は、健康食品には法律上の定義がありません。広義の意味で、健康の維持や促進に資する食品として販売されるもの全般を指しています。
今月は、健康食品を製造するメーカーをはじめ、卸、販売など健康食品関連の事業所数ランキングです。
【一般的にイメージされる健康食品とは】
健康食品と聞くと、サプリメントや栄養ドリンクなどを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。青汁やニンニク、黒酢など古くから健康に良いとされる食品も、健康食品として馴染み深いものですね。さらに、納豆やヨーグルトなどの発酵食品も、健康に良いからと毎日の食卓に多くの人が取り入れています。また、近年は健康を気にする女性などが火付け役となって、スムージー※などの健康をキーワードにした新たな食品が一般に浸透する現象も生まれました。
健康食品はおおまかに、国が「特定の機能の表示などを許可したもの(保健機能食品)」と、そうではないものに分かれます。さらに、保健機能食品は製品ごとに有効性と安全性が審査された「特定保健用食品(通称トクホ)」と、製品ごとの審査は無いものの製造者が基準を満たしたという自己認証の表示ができる「栄養機能食品」の2種類に分かれます。
また、厚生労働省では、これまで医薬品等として規制していたビタミン、ミネラル等の錠剤を「食品」として自由に流通できるようにし、現在は薬局だけでなくスーパーやコンビニでも手軽に買えるようになっています。
※スムージーとは、野菜や果物に水を加え、ミキサーやブレンダーで混ぜたもの。特に、生の葉野菜を使ったグリーンスムージーはダイエットや美容に効果があると人気に。
【南国勢がトップを占める理由】
健康食品関連の事業所登録件数は、この8年で12,342件から7,612件に減少。<図1>
<図1>「健康食品」関連の事業所数登録件数推移(2008年~2015年)
人口約10万人当たりの登録件数でみると、1位が沖縄県(16.61件)、2位が福岡県(11.02件)、3位が鹿児島県(10.85件)です。九州、沖縄地区は古くから焼酎や泡盛、黒酢などの製造が盛んで、優れた醸造・発酵技術があるところ。発酵食品は身体に良いことから、こうした伝統的な技術を活かして健康食品開発に取り組むメーカーが多いのではないでしょうか。<図2>
<図2>人口約10万人当たりの「健康食品」登録件数による偏差値の都道府県ランキング(2015年)
1位の沖縄県は長寿のイメージが強く、食生活全般が健康的な印象ですね。その中で健康食品として人気が高いのは、ウコンやゴーヤ茶、もずくなどを原料としたフコイダンなど沖縄らしさが満載。また、沖縄県では沖縄ならではの健康食を国内外に発信するとともに、漢方産業の島をめざして健康分野の開発を推進しています。
2位の福岡県、3位の鹿児島県をはじめ、5位には熊本県も入るなど、九州は健康食品王国。もともと九州は自然環境が豊かで、ケールや酢、海産物など健康食品に適した食材が豊富なのが影響しているようです。
また、健康食品といえば通販が多く、特に福岡県に集中していることでも知られていますよね
【健康食品の今後の見通しは】
2014年の厚生労働省「健康に関する調査」によると、疾病予防や健康維持への関心が高まり、フィットネスクラブの利用とともにトクホの市場規模は10年間で倍増、喫煙率の減少など、健康志向が高まっているとの結果が出ています。
健康食品愛用者の傾向を見ると、性別で言えば男性より女性が、年齢層では年代が上がるほど健康食品を摂取する人が増える傾向が明らかに。政府が女性の活躍を目標に掲げているため今後は働く女性が増加すること、高齢化が一層進むことなどからも、「健康食品を購入したい」とする潜在市場規模は大幅に広がると予測されています。
実際、矢野経済研究所の「健康食品市場に関する調査結果 2014」によると、健康食品の市場規模は、この5年で緩やかながらも確実に上昇。2015年4月の食品の新機能性表示制度の導入が、更なる追い風になるとしています。<図3>
<図3>「健康食品市場規模推移」
健康づくりでは、まずバランスの取れた食生活が第一。その上で、健康食品を取り入れるのが健康維持の秘訣でしょう。それぞれの体調に応じたものを選ぶこと、アレルギー等を確認すること、投薬治療中であれば医師に相談して摂取することなど、消費者側が正しい判断をすることも忘れずに、上手につきあっていきたいですね。
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H27広表第804号
審査15-2684-1