愛媛vs大阪 柔らかタオルの熾烈なバトル

~ 人口10万人当たりのタオル・手ぬぐいに関る登録件数第1位は愛媛県 ~

平成27年5月29日
NTTタウンページ株式会社

 NTTタウンページ株式会社(代表取締役社長:岡田 昭彦、本社:東京都港区虎ノ門3-8-8)は、タウンページデータベース(職業別電話帳データ)を活用してさまざまなマーケティング情報を提供しており、自社が運営する商品紹介サイト「TPDB.jp」では、毎月独自の都道府県ランキングを発表しています。

タオルと手ぬぐい

お風呂が大好きな日本人にとって、欠かせないタオル。低価格の輸入品に押され気味だった国産タオルですが、品質の良さが認められ、最近は国内だけでなく海外でも注目が集まっているそうです。国産タオルというと今治タオルと泉州タオルが知られていますが、タオルが日本で使われるようになったのは、明治時代のこと。それまでは、体を拭くのは手ぬぐいの役目でした。今は好みでタオルでも手ぬぐいでも選べる時代。
 ぜひ、肌と相性の合う自分のお気に入りを見つけてください。
 今月は、製造や販売に携わるタオルと手ぬぐい関連のランキングです。

【拭くだけじゃない、手ぬぐいとタオルの歴史】

 鎌倉時代に使われ始めた手ぬぐい。
 江戸時代に綿花が栽培できるようになって、一般的になりました。当時から帽子や襟巻きとして使ったり、柄を競ったりと重要なファッションアイテムだったとか。手ぬぐいの端が切りっぱなしなのは、好きな長さに切って好きなように使っていた時代の名残だそうです。
 タオルは、19世紀に現在のループパイル状の製品化が進み、明治初頭に輸入されました。大阪で手織り織機による手法が考案され、その後機械での製造方法が完成して、国内でも盛んに作られるようになり、現在に至ります。タオルの肌触りの良さから、手ぬぐいは「拭く」役割を終え、最近はタペストリーやオシャレ雑貨等の趣味の領域といった扱いに。ティッシュカバー等のインテリアに使ったり、ヘアバンドや風呂敷がわりにと、薄さを活かしたアイデアで活用されています。手ぬぐいは生地にストレスをかけない和晒し製法で精錬するので薄手ながらも生地に毛羽立ちが残り、空気を含んだ柔らかい仕上がり。吸水性・速乾性にも優れているので、変幻自在に使えるところが根強いファンを生み続けるのですね。
 一方、タオルも拭くだけではなく、パジャマやガウン、タオルケット等、その肌触りを生かした用途に発展しています。

【国産タオルのツートップは】

 タオル・手ぬぐい製品販売店は、この10年で約3割減少しています<図1>。

<図1>「タオル・手ぬぐい」の登録件数推移(2005年~2014年)

<図1>「タオル・手ぬぐい」の登録件数推移(2005年~2014年)

人口10万人当たりでみますと、タオル・手ぬぐい販売店の件数第1位は、愛媛県で18.83件、2位は大阪府が3.28件、3位の高知県は2.64件となっています<図2>。

<図2>人口10万人当たりの「タオル・手ぬぐい」登録件数による都道府県別ランキング(2014年)

<図2>人口10万人当たりの「タオル・手ぬぐい」登録件数による都道府県別ランキング(2014年)

今治タオルで有名な愛媛県は、この5年間ずっとトップ。
 泉州タオルで有名な大阪府は2位となっています。愛媛県と大阪府で、国産タオルの生産量99%を占めるとさえ言われるツートップ。互いに競い合うことで、さらなる品質向上を実現させている印象ですね。
 今治タオルの特徴は、吸水性の良さ。洗濯しても固くならず、柔らかさを維持します。製法は糸の段階で晒してからタオルを織り上げる先晒製法。対する泉州タオルの特徴は、吸水性の良さと肌触りの柔らかさ。製法は、織ってタオルにしてから晒す後晒製法というのが違いです。

 タオル選びでは、使うシチュエーションを想定すると選びやすくなります。
 例えば、ネット等で現物を確認しないで購入する場合、バッグに入れて使おうと思ってハンドタオルを選んだのに思いのほかかさ張ってしまったという経験はありませんか。そんな時に確認の目安となるのが「タオルハンカチ」という名称。ポケットに入るサイズのものがタオルハンカチなので、大きさや厚みだけからは想像できない使い勝手の目安になります。また、お風呂で使いたいなら握力の無いお年寄りや子供でも絞りやすい、乾きやすい、石けんを泡立てやすい、適度なシャリ感が肌に心地よい、髪を包んで捲く時も結びやすい等の理由から薄手のタオルが便利です。薄手の温泉タオルの人気が衰えない理由も、そこにあるのですね。

素材やサイズ、厚み、機能等、選び方に迷うタオルですが、今治タオルが所属する今治商工会議所では、タオルにはどんな種類があってどう違うのか、どう使い分けたらいいのかを助言してくれるタオルソムリエの資格試験を実施し、タオル選びのアドバイザーを育成しています。タオルソムリエが相談に乗ってくれるお店なら、好みや目的に応じたタオルを的確に選べますね。

【世界で評価される日本の品質】

価格の安い外国産タオルに席巻されたこともありますが、現在は綿本来が持つ柔らかさや吸水性を最大限に引き出す製法の良さが見直され、巻き返し始めているとか。そして、輸出も増えています。円高の影響もあるでしょうが、その品質の世界から評価されており、特に中国、韓国で大きく伸びています<図3>。

<図3>全国輸出タオル国別数量及び金額の推移(2005年〜2014年)

<図3>全国輸出タオル国別数量及び金額の推移(2005年〜2014年)

 減少が続くタオル・手ぬぐい関連店の登録件数<図1>ですが、今後は下げ止まるのではないでしょうか。タオルの新しい楽しみ方として、タオルアートも人気です。タオルアートとは、タオルを折り紙のように折ったり巻いたりして動物やキャラクターを模したもので、ゲストへのおもてなしとしてホテルや飲食店で取り入れる所が増えています。ホテルの部屋に入ったらかわいい動物が迎えてくれるだけで、旅の喜びが膨らみますね。また、いろいろな造形が可能なので、新婚旅行や誕生日等にはタオルケーキでお出迎えなんてことも。旅の目的を伝えておくと、嬉しいサプライズが広がりそうです。

 ところで、大阪府泉佐野市内のホテルは外国人の宿泊客が多く、昨年は稼働率が90%を超えていたとか。その理由は関西国際空港に近く、大阪、京都、和歌山等へのアクセスの良さから日本旅行の拠点にする外国人が多いからだそうです。泉佐野市を含む泉州観光プロモーション推進協議会では、外国人が多い宿泊業者や飲食店を対象に、よく使うフレーズを無料で翻訳する取り組みを開始しました。おもてなしに欠かせないタオルとともに、ソフトなコミュニケーションで日本の魅力を伝えたいですね。

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H27広表第65号
審査15-0346-1